(この記事は、SaaSのプライシング成功事例について解説しますの解説記事です)
今回はSaaSのプライシングについて解説します。
成功している企業がどのように価格を決めていったのか、どのようにすればプライシングを成功できるのか、実際の事例を用いつつ説明していきます。
・価格の耐用年数は非常に短いので定期的に価格を見直すことが重要!
・SaaSの価格を決めるときはPSM分析だけでは不十分!
・SaaSのプライシングは関係する部門が非常に多くて難しい!
目次
SurveyMonkeyについて
今回紹介するSurveyMonkeyはアンケート配信ツールを提供していることで有名なSaaS会社です!
今回紹介するのはSurveyMonkeyの事例です。「なぜ彼らがうまくいったのか」や「どのように価格を決めていったのか」について、ネット上に公開されていた情報を整理して解説していきます。
価格改定を行った要因
彼らが価格改定を行った要因は以下の3つです。
競合他社が価格を変更しているにも関わらずSurveyMonkeyでは価格を変えていなかった。
【要因2】
プロダクトの開発速度が速くてお客さんがついて来れていなかった。
【要因3】
顧客の80%が個人的な目的ではなく法人のビジネスシーンで活用していた。
お客さんに「追加でお金を払ってでもこんな機能が欲しい!」と挙げられた機能が既に開発済みだったなんてこともあったそうです。
価格を変えてどうなったのか?
得られた効果を見てみると非常にインパクトがあった成功事例と言えるでしょう!
価格変更を行った結果、以下のような効果が得られたそうです。
年間プランの利用者が77%から85%まで大幅に増加した
【効果2】
ARPUが423ドルから483ドルへ104%増加した。
【効果3】
個人利用から法人利用へのスムーズなセルアップにつながり法人向けの売り上げが128%増加した。
(ARPUはAverage Revenue Per Unitの略であり、「ユーザー1人当たりの平均売上金額」を表す数値。)
なぜ価格を変えるのか?
価格の耐用年数は非常に短いです。そのため、1, 2年に1回は価格を見直す必要があります!
価格の耐用年数が短い理由の一つとして「開発スピードが非常に速い」というものが挙げられます。機能が追加されていくにつれてサービスの価値は上がっていきますし、使ってくれるお客さんの幅も広がっていきます。幅広いニーズに対応するため、また価格の機会損失を生まないようにするためにも定期的に価格を見直す必要があります。
また、価格を見直すことでサービス提供側の意図通り使ってもらうことができます。今回の事例で言うと、価格を見直すことで個人利用から法人利用に移行してもらうことができました。
SurveyMonkeyも開発スピードが非常に速かったが故に価格改定を迫られることになりました。
なぜSurveyMonkeyは成功したのか?
SurveyMonkeyの成功要因は以下の3つであると分析しています!
全社を巻き込んだプロジェクトにした。
【成功要因2】
調査の手法が適切であった。
【成功要因3】
顧客対応を適切に行った。
以下で1つ1つ詳しく解説していきます。
成功要因1~全社を巻き込んだプロジェクト~
SurveyMonkeyでは、リサーチ・プロダクト・開発・営業など合計7つの部門が価格改定に関わりました。まさに全社を巻き込んだプロジェクトと言えるでしょう!
価格は様々な事業の至るところに影響を与えます。そのため全社を巻き込んだプロジェクトとして行い、価格に関わる多くの人が納得できる座組を作ることが重要です。
経営層だけで価格を決める場合はスムーズな意思決定を行うことができますが、この方法では価格に関わる多くの人が納得できる座組を作ることが難しいです。価格変更を全社を巻き込んだプロジェクトとして扱うことの難易度は高いですが、それが価格変更の成功に繋がります。
成功要因2~調査手法~
SaaSの価格を決めるときはPSM分析だけでは不十分です。他のアプローチと併用しましょう。
SurveyMonkeyは調査として、以下の3つを行ったそうです。
顧客セグメンテーション
【調査手法2】
質的インタビュー
【調査手法3】
PSM分析
ここで注意が必要なのは、SaaSの価格を決めるときはPSM分析だけでは不十分ということです。SaaSは価格体系の選択肢が多岐に渡るので、PSM分析のみで価格を決めるのは非常に難しいです。PSM分析とあらゆるアプローチを組み合わせて考えていく必要があります。SurveyMonkeyの場合、顧客セグメンテーションと質的インタビューを行うことでPSM分析の精度を高めて価格を決めることに成功したと言えます。PSM分析については以下の記事で詳しく解説しています。
成功要因3~顧客対応~
SurveyMonkeyでは、値上げに対して既存の顧客がショックを受けないように段階的に新プランに移行し包括的にコミュニケーションを実施しました。この戦略によって、最終的にはほとんど解約が生まれなかったと言われています。
まとめ
今回は事例を交えつつ、SaaSのプライシングをどうやって決めるかについて解説しました。SaaSのプライシングは関係する部門が非常に多かったり従来のPSM分析だけでは通用しなかったりと非常に難易度が高いです。ですが、Survay Monkeyさんが注視した観点を参考に価格を決めていくと非常に優れたプライシング戦略を作ることができると思います。是非みなさんもプライシングに挑戦してみてください。
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今回紹介するSurveyMonkeyはアンケート配信ツールを提供していることで有名なSaaS会社です!
今回紹介するのはSurveyMonkeyの事例です。「なぜ彼らがうまくいったのか」や「どのように価格を決めていったのか」について、ネット上に公開されていた情報を整理して解説していきます。
価格改定を行った要因
彼らが価格改定を行った要因は以下の3つです。
競合他社が価格を変更しているにも関わらずSurveyMonkeyでは価格を変えていなかった。
【要因2】
プロダクトの開発速度が速くてお客さんがついて来れていなかった。
【要因3】
顧客の80%が個人的な目的ではなく法人のビジネスシーンで活用していた。
お客さんに「追加でお金を払ってでもこんな機能が欲しい!」と挙げられた機能が既に開発済みだったなんてこともあったそうです。
価格を変えてどうなったのか?
得られた効果を見てみると非常にインパクトがあった成功事例と言えるでしょう!
価格変更を行った結果、以下のような効果が得られたそうです。
年間プランの利用者が77%から85%まで大幅に増加した
【効果2】
ARPUが423ドルから483ドルへ104%増加した。
【効果3】
個人利用から法人利用へのスムーズなセルアップにつながり法人向けの売り上げが128%増加した。
(ARPUはAverage Revenue Per Unitの略であり、「ユーザー1人当たりの平均売上金額」を表す数値。)
なぜ価格を変えるのか?
価格の耐用年数は非常に短いです。そのため、1, 2年に1回は価格を見直す必要があります!
価格の耐用年数が短い理由の一つとして「開発スピードが非常に速い」というものが挙げられます。機能が追加されていくにつれてサービスの価値は上がっていきますし、使ってくれるお客さんの幅も広がっていきます。幅広いニーズに対応するため、また価格の機会損失を生まないようにするためにも定期的に価格を見直す必要があります。
また、価格を見直すことでサービス提供側の意図通り使ってもらうことができます。今回の事例で言うと、価格を見直すことで個人利用から法人利用に移行してもらうことができました。
SurveyMonkeyも開発スピードが非常に速かったが故に価格改定を迫られることになりました。
なぜSurveyMonkeyは成功したのか?
SurveyMonkeyの成功要因は以下の3つであると分析しています!
全社を巻き込んだプロジェクトにした。
【成功要因2】
調査の手法が適切であった。
【成功要因3】
顧客対応を適切に行った。
以下で1つ1つ詳しく解説していきます。
成功要因1~全社を巻き込んだプロジェクト~
SurveyMonkeyでは、リサーチ・プロダクト・開発・営業など合計7つの部門が価格改定に関わりました。まさに全社を巻き込んだプロジェクトと言えるでしょう!
価格は様々な事業の至るところに影響を与えます。そのため全社を巻き込んだプロジェクトとして行い、価格に関わる多くの人が納得できる座組を作ることが重要です。
経営層だけで価格を決める場合はスムーズな意思決定を行うことができますが、この方法では価格に関わる多くの人が納得できる座組を作ることが難しいです。価格変更を全社を巻き込んだプロジェクトとして扱うことの難易度は高いですが、それが価格変更の成功に繋がります。
成功要因2~調査手法~
SaaSの価格を決めるときはPSM分析だけでは不十分です。他のアプローチと併用しましょう。
SurveyMonkeyは調査として、以下の3つを行ったそうです。
顧客セグメンテーション
【調査手法2】
質的インタビュー
【調査手法3】
PSM分析
ここで注意が必要なのは、SaaSの価格を決めるときはPSM分析だけでは不十分ということです。SaaSは価格体系の選択肢が多岐に渡るので、PSM分析のみで価格を決めるのは非常に難しいです。PSM分析とあらゆるアプローチを組み合わせて考えていく必要があります。SurveyMonkeyの場合、顧客セグメンテーションと質的インタビューを行うことでPSM分析の精度を高めて価格を決めることに成功したと言えます。PSM分析については以下の記事で詳しく解説しています。
成功要因3~顧客対応~
SurveyMonkeyでは、値上げに対して既存の顧客がショックを受けないように段階的に新プランに移行し包括的にコミュニケーションを実施しました。この戦略によって、最終的にはほとんど解約が生まれなかったと言われています。
まとめ
今回は事例を交えつつ、SaaSのプライシングをどうやって決めるかについて解説しました。SaaSのプライシングは関係する部門が非常に多かったり従来のPSM分析だけでは通用しなかったりと非常に難易度が高いです。ですが、Survay Monkeyさんが注視した観点を参考に価格を決めていくと非常に優れたプライシング戦略を作ることができると思います。是非みなさんもプライシングに挑戦してみてください。
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