(この記事は、PSMの分析の交点の取り扱い方について解説の解説記事です)
PSM分析を行いました。最高価格や最適価格など、どれを選べば良いのでしょうか。基準など様々だと思うので具体的な事例などがあれば教えて欲しいです。
【回答】
4つの交点の中から価格を選ぶというプロセスは間違っています。ターゲット層やビジネスの目的を踏まえた上で価格を決定しましょう。
PSM分析を用いた価格決定のやり方
PSM分析では、まずアンケートを用いて4つの質問を行います。以下の4つの価格を回答者に答えてもらいましょう。
・高すぎて検討に乗らない価格
・高く感じる価格
・安く感じる価格
・安すぎて品質が低いと感じる価格
注目するべき価格
この4つの中で特に大切なのが「高すぎて検討に乗らない価格」と「安すぎて品質が低いと感じる価格」の2つです。前者よりも高い価格で売ってしまえば、高すぎてお客さんに買ってもらえません。同様に、後者よりも安い価格で売ってしまえば品質に不安を持たれてお客さんに買ってもらえません。これらのことから逆に、この2つの価格の間の金額で売ればお客さんは買ってくれるだろうと考えられます。PSM分析の結果を見るときは、この仮定を置くことが大切です。
数量(客数)と売上の推計
先ほど挙げた2つの価格に注目することで、それぞれの価格にした場合どのくらいのお客さんが買ってくれるか推測できます(数量の推計)。売上は「単価×数量」で求まるので、この方法で推計した数量を用いることで売上の推計も行えます。
このとき注意が必要なのが、お客さんの数が最大になる価格と売上が最大になる価格は一般的に異なるということです。事業戦略を踏まえてどちらを優先するべきか考えましょう。その上で価格決定を行う必要があります。
PSM分析の落とし穴
アンケート回答者の結果すべてを用いて数量や売上の数量を推計してはいけません。セグメント分けをした後で、推計を行いましょう。
あるサービスを同じ価格で売っても、購入してくれるペルソナと購入してくれないペルソナが発生します。購入してくれないペルソナが自分達のターゲットであるならば、その価格設定は間違えていますし、ターゲットでないのならば問題ない場合もあります。つまり売りたいセグメントを決めて、そのセグメントごとに購買推計を行うことが重要です。
セグメント分けは複数条件の掛け合わせによって行います。例えば、toCであれば収入・性別・居住地・同居人の人数など。toBの事業であれば、その会社の従業員規模・業界・部門・経済インパクトなどです。これらを掛け合わせて「男性×30代×東京在住」のようにペルソナを設定します。
PSM分析は1度行うだけではありません。掛け合わせる条件を変えてみるなど、何回も行ってみる必要があります。それを行うことで最終的に、ターゲットとするペルソナに買ってもらえ、顧客数の確保ができる。そして、目標とする売上も達成できる。といった価格を見つけることができるはずです。
まとめ
今回はPSM分析における交点の扱い方について解説しました。4つの交点を見て価格を決めるというのはあまりレベルの高いプライシングではありません。今回説明した方法を用いることでプライシングが上手くいくので、是非チャレンジしてみてください。
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・高すぎて検討に乗らない価格
・高く感じる価格
・安く感じる価格
・安すぎて品質が低いと感じる価格
注目するべき価格
この4つの中で特に大切なのが「高すぎて検討に乗らない価格」と「安すぎて品質が低いと感じる価格」の2つです。前者よりも高い価格で売ってしまえば、高すぎてお客さんに買ってもらえません。同様に、後者よりも安い価格で売ってしまえば品質に不安を持たれてお客さんに買ってもらえません。これらのことから逆に、この2つの価格の間の金額で売ればお客さんは買ってくれるだろうと考えられます。PSM分析の結果を見るときは、この仮定を置くことが大切です。
数量(客数)と売上の推計
先ほど挙げた2つの価格に注目することで、それぞれの価格にした場合どのくらいのお客さんが買ってくれるか推測できます(数量の推計)。売上は「単価×数量」で求まるので、この方法で推計した数量を用いることで売上の推計も行えます。
このとき注意が必要なのが、お客さんの数が最大になる価格と売上が最大になる価格は一般的に異なるということです。事業戦略を踏まえてどちらを優先するべきか考えましょう。その上で価格決定を行う必要があります。
PSM分析の落とし穴
アンケート回答者の結果すべてを用いて数量や売上の数量を推計してはいけません。セグメント分けをした後で、推計を行いましょう。
あるサービスを同じ価格で売っても、購入してくれるペルソナと購入してくれないペルソナが発生します。購入してくれないペルソナが自分達のターゲットであるならば、その価格設定は間違えていますし、ターゲットでないのならば問題ない場合もあります。つまり売りたいセグメントを決めて、そのセグメントごとに購買推計を行うことが重要です。
セグメント分けは複数条件の掛け合わせによって行います。例えば、toCであれば収入・性別・居住地・同居人の人数など。toBの事業であれば、その会社の従業員規模・業界・部門・経済インパクトなどです。これらを掛け合わせて「男性×30代×東京在住」のようにペルソナを設定します。
PSM分析は1度行うだけではありません。掛け合わせる条件を変えてみるなど、何回も行ってみる必要があります。それを行うことで最終的に、ターゲットとするペルソナに買ってもらえ、顧客数の確保ができる。そして、目標とする売上も達成できる。といった価格を見つけることができるはずです。
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今回はPSM分析における交点の扱い方について解説しました。4つの交点を見て価格を決めるというのはあまりレベルの高いプライシングではありません。今回説明した方法を用いることでプライシングが上手くいくので、是非チャレンジしてみてください。
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