(この記事は、Youtube動画の2023年4月のスタバの値上げについて専門家が解説の解説記事です。)
この記事は、スターバックスが2023年4月に実施した値上げについて解説しています。この記事は以下のような方におすすめです。
- スターバックスの値上げの概要を知りたい
- スターバックスの値上げの意図を知りたい
- スターバックスの値上げから学べるプライシング戦略について知りたい
スターバックスの値上げには、どのような意図があったのでしょうか。ぜひご一読ください。
目次
スターバックスコーヒーの値上げの概要
今回の値上げのポイントは、商品カテゴリーごとの値上げ幅を決めて値上げを実施したことです。その中で注目すべき点として、低価格商品のカテゴリーであるブリュードティーは30円の値上げを実施したのに対し、ドリップコーヒーなどのブリュードコーヒーのカテゴリーは、値上げをしなかった点があります。
また、値上げと同じタイミングで新商品(The メロン of メロン フ ラペチーノ®)をリリースしています。このような値上げや、新商品のリリースには、どのような意図があったのでしょうか。大きく分けて、下記二つの意図があったと考えています。
- 値上げと同時に新商品をリリースすることで、消費者からの値上げの反感を買いにくくしたかった。
- カテゴリーごとに値上げ幅を決めることで、値上げの余地がある商品のみ値上げをしたかった。
それぞれの意図について解説していきます。
意図①値上げと同時に新商品をリリースすることで、消費者からの値上げの反感を買いにくくしたかった。
消費者は値上げに敏感なので、値上げには反感がつきものです。そこで、値上げと同時に、新商品をリリースするというポジティブなニュースを伝えることで、値上げに対するネガティブなイメージを払拭するという狙いがあったと考察できます。
意図②カテゴリーごとに値上げ幅を決めることで、値上げの余地がある商品のみ値上げをしたかった。
なぜスターバックスは、ブリュードコーヒーは値上げせず、ブリュードティーを値上げしたのでしょうか。それは、支払い意欲に差があったからだと推測できます。支払意欲とは、消費者が商品に対して、どれくらいまでなら払えるかという意欲のことを指します。それぞれの商品について支払い意欲を探るため、PSM分析を用いて調査を実施しました。PSM分析について知りたい方は、下記リンクをご覧ください。
実際にPSM分析を使って調査したところ、下記図表のように支払意欲に差がありました。
ここから分かることとして、ブリュードティーのほうがブリュードコーヒーに比べて、支払意欲の平均が高いため、値上げの余地があるということがわかります。そのため、スターバックスは、値上げ余地があるブリュードティーのみ値上げしたのです。
スターバックスの値上げから学べること
安くないとスターバックスに来店しないという消費者層も一定数存在します。その層が頼んでいる商品を値上げしてしまうと、その層は、来店しない可能性があります。それを防ぐために、安くないと買わない層が買っている商品は値段を据え置くことで、来店のハードルを維持することができます。
一方で、高くても払う層は、何を頼んでいるのかを把握することで、どの商品カテゴリーなら値上げの余地があるのかを把握することができるのです。このように支払意欲の差をカテゴリーごとに把握し、値上げする商品を選択することが重要です。
まとめ
今回は、スタバの値上げにはどのような意図があったのかについて解説しました。
バリューベースの価格設定を実現したい事業者様は、お気軽に、プライシング スタジオにお問い合わせください。
プライシングスタジオが提供するホワイトペーパーも配布中! SaaS∕サブスク業界や⽇⽤消費財業界などの事業成⻑に向けた価格戦略の考え⽅と価格プロジェクトのフレームワークを収録した資料もダウンロードいただけます。
また、プライスハックでは、こうしたプライシングに関わるお役立ち情報やセミナー情報を発信しています。よりプライシングについて学ばれたい方は、下記リンクよりニュースレターをお受け取りください。
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スターバックスコーヒーの値上げの概要
今回の値上げのポイントは、商品カテゴリーごとの値上げ幅を決めて値上げを実施したことです。その中で注目すべき点として、低価格商品のカテゴリーであるブリュードティーは30円の値上げを実施したのに対し、ドリップコーヒーなどのブリュードコーヒーのカテゴリーは、値上げをしなかった点があります。
また、値上げと同じタイミングで新商品(The メロン of メロン フ ラペチーノ®)をリリースしています。このような値上げや、新商品のリリースには、どのような意図があったのでしょうか。大きく分けて、下記二つの意図があったと考えています。
- 値上げと同時に新商品をリリースすることで、消費者からの値上げの反感を買いにくくしたかった。
- カテゴリーごとに値上げ幅を決めることで、値上げの余地がある商品のみ値上げをしたかった。
それぞれの意図について解説していきます。
意図①値上げと同時に新商品をリリースすることで、消費者からの値上げの反感を買いにくくしたかった。
消費者は値上げに敏感なので、値上げには反感がつきものです。そこで、値上げと同時に、新商品をリリースするというポジティブなニュースを伝えることで、値上げに対するネガティブなイメージを払拭するという狙いがあったと考察できます。
意図②カテゴリーごとに値上げ幅を決めることで、値上げの余地がある商品のみ値上げをしたかった。
なぜスターバックスは、ブリュードコーヒーは値上げせず、ブリュードティーを値上げしたのでしょうか。それは、支払い意欲に差があったからだと推測できます。支払意欲とは、消費者が商品に対して、どれくらいまでなら払えるかという意欲のことを指します。それぞれの商品について支払い意欲を探るため、PSM分析を用いて調査を実施しました。PSM分析について知りたい方は、下記リンクをご覧ください。
実際にPSM分析を使って調査したところ、下記図表のように支払意欲に差がありました。
ここから分かることとして、ブリュードティーのほうがブリュードコーヒーに比べて、支払意欲の平均が高いため、値上げの余地があるということがわかります。そのため、スターバックスは、値上げ余地があるブリュードティーのみ値上げしたのです。
スターバックスの値上げから学べること
安くないとスターバックスに来店しないという消費者層も一定数存在します。その層が頼んでいる商品を値上げしてしまうと、その層は、来店しない可能性があります。それを防ぐために、安くないと買わない層が買っている商品は値段を据え置くことで、来店のハードルを維持することができます。
一方で、高くても払う層は、何を頼んでいるのかを把握することで、どの商品カテゴリーなら値上げの余地があるのかを把握することができるのです。このように支払意欲の差をカテゴリーごとに把握し、値上げする商品を選択することが重要です。
まとめ
今回は、スタバの値上げにはどのような意図があったのかについて解説しました。
バリューベースの価格設定を実現したい事業者様は、お気軽に、プライシング スタジオにお問い合わせください。
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