(この記事は、Youtube動画の意思決定に繋げるPSM分析の活用方法について解説の解説記事です。)
今回は、以前紹介したPSM分析について実際に活用する際の注意点を解説しています。この記事は以下のような方におすすめです。
・PSM分析とは何か知りたい
・PSM分析を活用するために注意することを知りたい
・PSM分析の精度を上げる方法を知りたい
価格設定の際に役に立つPSM分析ですが、活用のために注意するべきポイントが存在します。そのポイントについて解説しているので、ぜひご一読ください。
PSM分析とは?
PSM分析(Pricing Sensitivity Meter)とは、顧客の支払意欲を調査するためにアンケートを実施する手法です。PSM分析では、アンケートを通じて、実際に顧客が製品・サービスに対して、どれほどの支払意欲を持っているのかを調べます。
PSM分析で実際に使用されるアンケート項目は次の4つです。
PSM分析のアンケート項目
- その製品・サービスについて、あなたが高いと感じ始める金額はいくらくらいですか?
- その製品・サービスについて、あなたが安いと感じ始める金額はいくらくらいですか?
- その製品・サービスについて、あなたがこれ以上高いと検討に乗らない金額はいくらくらいですか?
- その製品・サービスについて、あなたがこれ以上安いと品質や効果に不安を感じる金額はいくらくらいですか?
このPSM分析を応用することで、商品・サービスがどの程度の価格なら最も顧客に受け入れられるかを把握でき、売り上げや顧客数を最大化できる価格を試算できます。このように顧客に対して支払い意欲を調査することで、根拠をもって価格設定ができるようになるのです。しかしPSM分析には弱点・欠点も存在します。
PSM分析の弱点・欠点
PSM分析には、大きな弱点・欠点があります。それは、「高いと思う金額」や「安いと思う金額」は、顧客のセグメントによって全然異なってしまうということです。顧客セグメントとは、性別や年収、居住地や趣味嗜好などの顧客属性、利⽤している機能や、購買の頻度などサービスの利⽤状況など、調査対象の顧客を様々なセグメントに分類したもののことを指します。
このセグメントごとの特徴を理解せず、PSM分析の結果を参考にしてしまうと、自社のサービスの対象としたい顧客と、PSM分析の結果で乖離が起き、うまく価格設定ができない可能性があるのです。
実際にNetflixでは、同じ1500円という金額に対して、テレビとスマホという利用しているデバイスの違いによって、「高すぎる」と思う人の割合が違うことが分かりました。このように顧客セグメントによってサービスに対して高いと思う金額も違ければ、安いと思う金額も違います。どのような顧客像を自社のサービスの対象としているのかを決めて、調査を実施しないことには、PSM分析がうまくいかないのです。自社のサービスの対象としたい顧客像を決めたら、次はどのようにして顧客の属性をPSM 分析の調査に組み込むのでしょうか。
どのように顧客の属性をPSM分析に取り込むのか?
PSM分析に顧客の属性を取り込むためには、ユーザーに対する質問の中に対象としたい属性を特定するための質問を付加することです。
例えば、ラーメンという商材で「どのような特徴を持っているお客さんだったら、より高いお金を払ってくれそうか」を考えていくと、居住エリアや職業、年収などの人によって変わるごとに、支払い意欲も変わるという「属性の仮説」が出てきます。PSM分析にその属性の違いを活かすためには、その属性を特定するために必要な質問を付加することが重要です。
PSM分析の結果を属性ごとに見ていく
次のステップとしてPSM分析の結果を属性ごとに見ていくことが重要です。「属性の仮説」を検証するために、質問を付加し、PSM分析を実施したら、その結果を属性ごとに質問を区切って見ることで、支払い意欲に差があることが分かります。この差に着目することで、重視したい顧客像の特徴が見えてきます。箱ひげ図や、散布図を使い、属性ごとに、支払い意欲に差が出てくるということを明らかにすることで、PSM分析の精度が上がるのです。
まとめ
今回は、PSM分析を実施する際に、サービスの対象となる属性を考えて、質問を付け加えることで、価格設定の精度が上がることを解説しました。
バリューベースの価格設定を実現したい事業者様は、お気軽に、プライシング スタジオにお問い合わせください。
プライシングスタジオが提供するホワイトペーパーも配布中! SaaS∕サブスク業界や⽇⽤消費財業界などの事業成⻑に向けた価格戦略の考え⽅と価格プロジェクトのフレームワークを収録した資料もダウンロードいた だくことが可能です。
また、プライスハックでは、こうしたプライシングに関わるお役立ち情報やセミナー情報を発信しています。よりプライシングについて学ばれたい方は、下記リンクよりニュースレターをお受け取りください。
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PSM分析(Pricing Sensitivity Meter)とは、顧客の支払意欲を調査するためにアンケートを実施する手法です。PSM分析では、アンケートを通じて、実際に顧客が製品・サービスに対して、どれほどの支払意欲を持っているのかを調べます。
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PSM分析のアンケート項目
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- その製品・サービスについて、あなたが安いと感じ始める金額はいくらくらいですか?
- その製品・サービスについて、あなたがこれ以上高いと検討に乗らない金額はいくらくらいですか?
- その製品・サービスについて、あなたがこれ以上安いと品質や効果に不安を感じる金額はいくらくらいですか?
このPSM分析を応用することで、商品・サービスがどの程度の価格なら最も顧客に受け入れられるかを把握でき、売り上げや顧客数を最大化できる価格を試算できます。このように顧客に対して支払い意欲を調査することで、根拠をもって価格設定ができるようになるのです。しかしPSM分析には弱点・欠点も存在します。
PSM分析の弱点・欠点
PSM分析には、大きな弱点・欠点があります。それは、「高いと思う金額」や「安いと思う金額」は、顧客のセグメントによって全然異なってしまうということです。顧客セグメントとは、性別や年収、居住地や趣味嗜好などの顧客属性、利⽤している機能や、購買の頻度などサービスの利⽤状況など、調査対象の顧客を様々なセグメントに分類したもののことを指します。
このセグメントごとの特徴を理解せず、PSM分析の結果を参考にしてしまうと、自社のサービスの対象としたい顧客と、PSM分析の結果で乖離が起き、うまく価格設定ができない可能性があるのです。
実際にNetflixでは、同じ1500円という金額に対して、テレビとスマホという利用しているデバイスの違いによって、「高すぎる」と思う人の割合が違うことが分かりました。このように顧客セグメントによってサービスに対して高いと思う金額も違ければ、安いと思う金額も違います。どのような顧客像を自社のサービスの対象としているのかを決めて、調査を実施しないことには、PSM分析がうまくいかないのです。自社のサービスの対象としたい顧客像を決めたら、次はどのようにして顧客の属性をPSM 分析の調査に組み込むのでしょうか。
どのように顧客の属性をPSM分析に取り込むのか?
PSM分析に顧客の属性を取り込むためには、ユーザーに対する質問の中に対象としたい属性を特定するための質問を付加することです。
例えば、ラーメンという商材で「どのような特徴を持っているお客さんだったら、より高いお金を払ってくれそうか」を考えていくと、居住エリアや職業、年収などの人によって変わるごとに、支払い意欲も変わるという「属性の仮説」が出てきます。PSM分析にその属性の違いを活かすためには、その属性を特定するために必要な質問を付加することが重要です。
PSM分析の結果を属性ごとに見ていく
次のステップとしてPSM分析の結果を属性ごとに見ていくことが重要です。「属性の仮説」を検証するために、質問を付加し、PSM分析を実施したら、その結果を属性ごとに質問を区切って見ることで、支払い意欲に差があることが分かります。この差に着目することで、重視したい顧客像の特徴が見えてきます。箱ひげ図や、散布図を使い、属性ごとに、支払い意欲に差が出てくるということを明らかにすることで、PSM分析の精度が上がるのです。
まとめ
今回は、PSM分析を実施する際に、サービスの対象となる属性を考えて、質問を付け加えることで、価格設定の精度が上がることを解説しました。
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