(この記事は、Youtube動画の顧客が離れない値上げとは?知覚価値に基づいた価格設定の解説記事です。)
今回は「知覚価値」という概念について解説しています。この記事は以下のような方におすすめです。
- 顧客が離れない値上げについて知りたい
- 「知覚価値」という概念について知りたい
- 「知覚価値」に基づいた価格設定の方法について知りたい
原材料費や光熱費の⾼騰、急激な円安により、多くの企業が価格の⾒直しを迫られています。しかし、今の価格に顧客がどのような印象を持っているのか理解せず、価格を変更してしまうと、顧客が離れてしまう可能性があります。そのため「知覚価値」という概念に基づいた顧客が離れない値上げについて解説します。
顧客が離れない値上げ「知覚価値」とは?
「知覚価値」とは、商品に対して顧客が感じる価値のことを指します。この知覚価値より高くても、低くても商品は売れにくくなることが知られています。知覚価値よりも高いと顧客が払えると感じる価格よりも高くなってしまうことから、商品が売れなくなってしまうのですが、なぜ低くても商品が売れにくくなってしまうのでしょうか。
「知覚価値」よりも低いとなぜ商品が売れにくくなってしまうのか?
知覚価値よりも低い価格を設定していた事例として、こちらの動画( 【対談】サブスクの専門家中野賀通社長に聞くサブスクビジネスの要諦|プライシング)でも紹介していますが、ある会社が、化粧ブラシを2000円から、8000円に変えたところ、売れるようになったケースがあります。なぜ大幅な値上げをしたのに売れるようになったのでしょうか。
それは、知覚価値よりも大幅に低く売ってしまっていたことが原因として考えられます。顧客が感じている価値よりも極端に低い場合、「品質に問題があるのではないか」や「この商品は売れていないのではないか」といった不安を感じる価格になる可能性があります。そのため「知覚価値」よりも高すぎず、安過ぎない絶妙に良い価格を設定することが重要です。
この値段を調整するためには、PSM分析などの手法があります。PSM分析について詳しく知りたい方は、下記リンクをご覧ください。
「知覚価値」を使った具体的な値上げの方法
次に「知覚価値」を使った具体的な値上げの事例を紹介します。その事例として、スターバックスの事例があります。 2022年4⽉にスターバックスは値上げを実施しましたが、単に値上げするだけでなく⼀部商品を値下げしました。
スターバックスラテの価格は、サイズによって374~506円から、415~545円に値上げをしました。また、ソイラテなど植物性ミルクを使ったドリンクは429~561円から415~545円に値下げし、値上げしたスターバックスラテと同⼀の⾦額設定としました。 値上げと値下げを組み合わせた理由を明らかにすべく調査をしたところ、以下⼆点が明らかになりました。
- すべてのラテが値上げ後の同じ値段になったとき、それでも値上げしたスターバックスラテを選ぶ⼈が最も多いということ。
- スターバックスラテが450円へ値上げすることで、顧客数は2.7%減少するものの、売上が4.7%向上できること
この調査結果から、もともとスターバックスラテを購⼊していた層のほとんどは流出せず、売上が向上することがわかりました。また、同時に値下げをしたことで値上げの批判などのダメージを軽減していることも分かりました。
この事例は、「知覚価値」を意識したうえで、スターバックスラテを「知覚価値」の範囲内で値上げを行ったことで、顧客が大幅に離れることなく、スターバックスラテの売上が上がったという事例です。
まとめ
「知覚価値」に基づいた価格設定をすることで、顧客が離れにくいかつ、収益が上がる良い値上げが実現できるのです。
バリューベースの価格設定を実現したい事業者様は、お気軽に、プライシング スタジオにお問い合わせください。
プライシングスタジオが提供するホワイトペーパーも配布中! SaaS∕サブスク業界や⽇⽤消費財業界などの事業成⻑に向けた価格戦略の考え⽅と価格プロジェクトのフレームワークを収録した資料もダウンロードいただくことが可能です。
また、プライスハックでは、こうしたプライシングに関わるお役立ち情報やセミナー情報を発信しています。よりプライシングについて学ばれたい方は、下記リンクよりニュースレターをお受け取りください。
この執筆者のほかの記事
(この記事は、Youtube動画の顧客が離れない値上げとは?知覚価値に基づいた価格設定の解説記事です。)
今回は「知覚価値」という概念について解説しています。この記事は以下のような方におすすめです。
- 顧客が離れない値上げについて知りたい
- 「知覚価値」という概念について知りたい
- 「知覚価値」に基づいた価格設定の方法について知りたい
原材料費や光熱費の⾼騰、急激な円安により、多くの企業が価格の⾒直しを迫られています。しかし、今の価格に顧客がどのような印象を持っているのか理解せず、価格を変更してしまうと、顧客が離れてしまう可能性があります。そのため「知覚価値」という概念に基づいた顧客が離れない値上げについて解説します。
顧客が離れない値上げ「知覚価値」とは?
「知覚価値」とは、商品に対して顧客が感じる価値のことを指します。この知覚価値より高くても、低くても商品は売れにくくなることが知られています。知覚価値よりも高いと顧客が払えると感じる価格よりも高くなってしまうことから、商品が売れなくなってしまうのですが、なぜ低くても商品が売れにくくなってしまうのでしょうか。
「知覚価値」よりも低いとなぜ商品が売れにくくなってしまうのか?
知覚価値よりも低い価格を設定していた事例として、こちらの動画( 【対談】サブスクの専門家中野賀通社長に聞くサブスクビジネスの要諦|プライシング)でも紹介していますが、ある会社が、化粧ブラシを2000円から、8000円に変えたところ、売れるようになったケースがあります。なぜ大幅な値上げをしたのに売れるようになったのでしょうか。
それは、知覚価値よりも大幅に低く売ってしまっていたことが原因として考えられます。顧客が感じている価値よりも極端に低い場合、「品質に問題があるのではないか」や「この商品は売れていないのではないか」といった不安を感じる価格になる可能性があります。そのため「知覚価値」よりも高すぎず、安過ぎない絶妙に良い価格を設定することが重要です。
この値段を調整するためには、PSM分析などの手法があります。PSM分析について詳しく知りたい方は、下記リンクをご覧ください。
「知覚価値」を使った具体的な値上げの方法
次に「知覚価値」を使った具体的な値上げの事例を紹介します。その事例として、スターバックスの事例があります。 2022年4⽉にスターバックスは値上げを実施しましたが、単に値上げするだけでなく⼀部商品を値下げしました。
スターバックスラテの価格は、サイズによって374~506円から、415~545円に値上げをしました。また、ソイラテなど植物性ミルクを使ったドリンクは429~561円から415~545円に値下げし、値上げしたスターバックスラテと同⼀の⾦額設定としました。 値上げと値下げを組み合わせた理由を明らかにすべく調査をしたところ、以下⼆点が明らかになりました。
- すべてのラテが値上げ後の同じ値段になったとき、それでも値上げしたスターバックスラテを選ぶ⼈が最も多いということ。
- スターバックスラテが450円へ値上げすることで、顧客数は2.7%減少するものの、売上が4.7%向上できること
この調査結果から、もともとスターバックスラテを購⼊していた層のほとんどは流出せず、売上が向上することがわかりました。また、同時に値下げをしたことで値上げの批判などのダメージを軽減していることも分かりました。
この事例は、「知覚価値」を意識したうえで、スターバックスラテを「知覚価値」の範囲内で値上げを行ったことで、顧客が大幅に離れることなく、スターバックスラテの売上が上がったという事例です。
まとめ
「知覚価値」に基づいた価格設定をすることで、顧客が離れにくいかつ、収益が上がる良い値上げが実現できるのです。
バリューベースの価格設定を実現したい事業者様は、お気軽に、プライシング スタジオにお問い合わせください。
プライシングスタジオが提供するホワイトペーパーも配布中! SaaS∕サブスク業界や⽇⽤消費財業界などの事業成⻑に向けた価格戦略の考え⽅と価格プロジェクトのフレームワークを収録した資料もダウンロードいただくことが可能です。
また、プライスハックでは、こうしたプライシングに関わるお役立ち情報やセミナー情報を発信しています。よりプライシングについて学ばれたい方は、下記リンクよりニュースレターをお受け取りください。
この執筆者のほかの記事