総額表示義務 4月1日から ユニクロ・GUは3月12日から値下げ

2021年(令和3年)4月1日に実施される総額表示義務。税込み価格の表示が必要となる。消費者は、値札等を見れば「消費税を含む支払総額」が一目で分かるようになる。また価格表示の仕方が統一されるので、お店ごとの価格比較がしやすくなる。
しかし、企業側からは、値上げのような印象を持たれ、売り上げに影響が出ないかと懸念する声がある。

4月から税込み価格表示の義務化

2001年(平成13年)に総額表示義務が実施されたが、消費税増税をうけて、2014年(平成26年)に条件付きで税抜きでの表示を認める消費税転嫁対策特別措置法が実施された。この特別措置法が今月末で効力を失う。
それに伴い、本体価格のみを表示していた企業は対応を急いでいる。表記を変えるだけで、消費者側が「あたかも値上げしたかのように感じる」可能性があるからだ。

これまでは特例により、「税込価格と誤認されないように対応していれば、表示する価格が税抜価格であっても問題ない」とされていた。(出典:高橋 嘉尋 / プライシングスタジオ note)

企業の対応 ユニクロ、GUは値下げ

衣料品大手のユニクロとGUは3月12日から本体価格を税込み価格として販売する。これは実質約9%の値下げということになる。同業界のワークマンと無印良品はすでに税込み価格を表示しているので、変更はなしということだ。

吉野家は3月から「本体価格+税」という表記から税込み価格を併記するという対応をしている。スターバックスコーヒーは本体価格のみの表示から税込み価格のみの表示に変更する。

企業名
ユニクロ・GU 3月12日から現在の本体価格を税込み価格として実質値下げ
無印良品・ワークマン すでに税込み価格表示で変更なし
吉野家 3月から本体価格+税という表記から税込価格との併記に切り替え
マクドナルド・ケンタッキーフライドチキン すでに税込み価格表示で変更なし
スターバックスコーヒー 本体価格のみの表示から税込み価格のみの表示に変更

総額表示義務化に際しての注意点と対策

価格に関して、ある一点を超えたら大幅に顧客が離れるポイント(価格の閾値)というものがある。
税抜き価格表示から税込み価格表示へ変更したときに閾値をこえてしまい、大幅な顧客離れがおきる恐れがある。また、その顧客離れを懸念して、現在の本体価格を税込み価格にすることを考えている方も多いだろう。しかし、これでは利益率が10%も減少してしまう。

これらの対策として、価格の変更有無に関わらず、顧客の支払い意欲調査を実施するという方法がある。
支払い意欲調査を行うことで、価格の閾値が分かり、「価格を変更するべきか」、「そうでないのか」が明らかになる。
もし、支払い意欲調査と意思決定が、2021年4月1日に間に合わない場合、税抜き価格を税込価格とし(実質値下げを行う)、支払い意欲調査後に、速やかな価格変更をおすすめする。

弊社代表の高橋が執筆するnoteでは、消費税の総額表示が義務化されることに伴う対応・対策についてより詳しく解説している。詳細記事はこちら

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高橋 嘉尋

CEO at プライシングスタジオ株式会社

プライシング専門メディア「プライスハック」を監修するなど、プライシングに関する専門知識が豊富。プライシングスタジオの全案件にて、クライアント企業の価格課題分析 及び プライシングのアドバイザリー業務を担当。コンサルティング経験としては、飲食業界のプライシングに関する長期プロジェクトに参画し、売上改善を達成。