人事評価システム業界の料金体系比較まとめ調査・価格設定の考察
2020/12/30
この記事では、人事評価システム業界における各社の価格調査および価格設定に関する考察をおこないます。
目次
人事評価システムとは
人事評価システムとは、従業員の情報(経歴、業績、貢献度など)をデータベースとして管理し、人事評価をおこない評価・分析するためのシステムです。
人事評価システムは従業員情報の一元管理から、評価、組織編成までを一気通貫してできます。
機能 | 概要 |
---|---|
従業員情報の一元管理 | 人事情報の個人情報・職務経歴・異動履歴・過去の評価結果など多岐に渡る情報を一元管理 |
人事評価管理 | 従業員の目標に対するウェイト・進捗状況・評価の進捗状況などを把握 |
人事評価システムの価格・料金体系の概要
人事評価システムは、月額制の利用料金を設定するのが一般的です。月額料金のタイプとしては「単一価格モデル」「複数パッケージ価格モデル」「従量課金制」「ユーザーごとの従量課金と複数パッケージ価格モデルの組み合わせ」と多岐に渡ります。
また、MINAGINE人事評価システムと360度評価支援システムでは、設定費用として初期費用とボリュームディスカウントを設定しています。
人事評価システムと似た料金体系を採用している業界としては、LMSやCRMがあげられます。
人事評価システムの価格体系比較
サービス名 | 初期費用 | 月額料金 | ボリュームディスカウント | |||
---|---|---|---|---|---|---|
単一価格 | 複数価格 | 従量課金 | 従量課金×複数価格 | |||
MINAGINE 人事評価システム | 400,000円 | 30,000円 | ー | ー | 300円/人 200人まで |
○ |
スマレビ for 360° | ー | ー | 200,000円 | ー | 4,000円/人 100人まで |
ー |
Geppo | ー | ー | 20,000円 25人まで |
ー | ー | ー |
360度評価支援システム | 100,000円 | ー | 40,000円 30人まで |
ー | ー | ○ |
1on1 Talk | ー | ー | ー | 300円 | ー | ー |
(調査日:2020年12月20日)
初期費用が設定されている理由
一般的に初期費用はシステムを導入しても活用できなかった場合にも売上が回収できるようにするために設定されています。
月額料金を支払うことでできること
利用ユーザー数に沿って、月額料金を支払い始めることで、顧客は人事評価が可能になり、顧客企業の従業員はシステムをつかった評価を受けることが可能になります。
ボリュームディスカウントのタイプ
人事評価システムではボリュームディスカウントは一般的ではありませんが、MINAGINE 人事評価システムと360度評価支援システムでは、ユーザー数に応じたボリュームディスカウントを設定しています。
人事評価システムの価格体系に関する考察
初期費用は非推奨
初期費用を設定していない企業が多く、初期費用で足切りされる可能性があります。業界で確固たる地位がない限り、初期費用は控えるのが望ましいでしょう。初期費用より月額利用料金の値上げを検討しましょう。
月額料金はシンプルな価格体系を推奨
1つのサービスの中に複数の月額料金が設定されていると顧客は合計で必要な金額が分かりにくくなるため、検討段階で足切りされる可能性を高めてしまいます。
人事評価システムは、活用するユーザーが増えれば増えるほど、価値を発揮します。導入企業もより多くのユーザーに活用してもらうことを望んでいるでしょう。この場合、ユーザーの使用状況に応じて単価が決まる従量課金の一種の課金体系であるユーザー課金モデルや、ユーザー数に応じた複数パッケージ価格モデルはかなり相性がいいといえるでしょう。
プライシングを適正化するためには
これまで業界全体の価格体系について解説してきました。しかし、これはあくまで現在のトレンドであり、日々の変化に対応していく姿勢が大切になります。また、価格体系はあくまでプライシング戦略の表現方法です。
プライシングは、売上最大化や顧客数最大化などに最も効果的な手段です。自社のビジョンを考えた際、今何が必要なのかを適切に把握し、それに合わせた価格戦略を検討しましょう。
以下の記事を読めば、どんな価格戦略を実行すればいいかがわかると思います。それを踏まえて、価格戦略を策定し、この記事で解説した価格体系という表現方法を検討してみてください。驚くほど、数字に結びつくでしょう。
まとめ
人事評価システムでは、アカウント数に比例して単価がアップする、複数パッケージ価格モデルやユーザー課金モデルが相性がいいでしょう。しかし、これに囚われすぎることなく、日々の変化に対応しながら、自社のビジョン達成に向けて、今何が必要なのかを適切に把握し、それに合わせた価格戦略を検討しましょう。
価格に対して、お悩みの事業者様は一度、プライスハックにお問い合わせください。

この記事の監修者
プライシングスタジオ株式会社CEO 高橋嘉尋
プライシングスタジオは、B2B向け価格改善クラウド「Pricing Sprint」の開発・提供や、様々な産業へのダイナミックプライシング受託開発・導入サポート事業を展開している。また大手飲食チェーン店をはじめとする様々なクライアントに対し、プライシングコンサルティングを実施している。