WEBアンケートツール業界の料金体系比較まとめ調査・価格設定の考察
2020/12/30
この記事では、WEBアンケートツールにおける各社の価格調査および価格設定に関する考察をおこないます。
目次
WEBアンケートツールとは
WEBアンケートツールとは、WEB上でのアンケート調査により、情報収集をより簡単におこなえるツールです。WEBアンケートツールでは、紙媒体でのアンケートと違い、用紙や印刷のコストを削減できるうえ、ツール上で集計や結果の分析までできます。
また、テンプレート作成機能など回答者の体験を向上させる機能まで搭載しているため、質の高いアンケートを簡単に作成できます。
WEBアンケートツールの主な機能として、アンケートの作成から、回答者への配信、アンケート結果の分析を一気通貫でおこなえます。
機能 | 概要 |
---|---|
アンケート作成 | ツール上でアンケートを作成 |
アンケート配信・回収 | 作成したアンケートを配信・回収 |
アンケート分析 | 回答結果をグラフにして一括比較 |
WEBアンケートツールの価格・料金体系の概要
WEBアンケートツールは、主に月額制の利用料金を設定しています。その中でも「機能数によって値段が変動する複数価格パッケージモデル」「企業が利用できるユーザーごとに料金が発生する従量課金制かつ機能数によって値段が変動する複数価格パッケージモデル」という2つの価格体系が設定されています。
さらに、無料でサービスを試用できる体系として、フリーミアム・無料トライアルが設定されています。Webアンケートツールのように一部の部署でしか利用しないシステムは、1つの顧客の中でユーザー数が増えることが見込みにくいため、ユーザーごとの従量課金は設定されにくい傾向にあります。
WEBアンケートツールと似た料金体系を採用している業界としては、採用管理システムやMA(マーケティングオートメーション)があげられます。
WEBアンケートツールの価格体系比較
サービス名 | 月額料金 | 価格体系 | 無料 トライアル |
---|---|---|---|
Questant | 4,166円〜 | 複数価格 フリーミアム |
ー |
formrun | 5,980円〜 | 複数価格 | ◯ |
フォームブリッジ | 6,000円〜 | 複数価格 | ◯ |
Googleフォーム | 680円〜 | 従量課金×複数価格 フリーミアム |
ー |
SECURE FORM | 900円〜 | 従量課金×複数価格 フリーミアム |
ー |
Zoho Survey | 3,000円〜 | 複数価格 フリーミアム |
ー |
Survey Monkey | 4,600円〜 | 従量課金×複数価格 フリーミアム |
ー |
(調査日:2020年12月20日)
フリーミアムと無料トライアル
フリーミアムの主な例として、利用期間の制限はなく、制限されたアンケートフォーム数や回答数を無料で利用できます。無料トライアルは2週間から1ヶ月はフル機能で利用できるように設定されています。
月額料金をアップセルすると何が変わるのか
月額料金の複数パッケージモデルはフォーム数・質問数・回答者数に上限を設けて、そのプランごとに上限があがるようになっています。
WEBアンケートツールの価格体系に関する考察
フリーミアムを推奨
フリーミアムはリード獲得の他に、有料プランへアップセルさせるという重要な目的を持っています。そのため、フリーミアムではフォーム数や回答数などに上限を設けることが推奨されます。上限に達した顧客はわざわざ他のシステムを検討するよりも、有料プランへ移行する可能性が高くなっています。
月額料金は複数価格パッケージモデルを推奨
WEBアンケートのような一部の部署でしか利用しないシステムには企業ごとの複数価格パッケージモデルが推奨されます。また、貯める回答数が多ければ多いほど利用価値が高まるため、フォーム数・質問数・回答数などの上限をパッケージの区分とするのが推奨されます。
プライシングを適正化するためには
これまで業界全体の価格体系について解説してきました。しかし、これはあくまで現在のトレンドであり、日々の変化に対応していく姿勢が大切になります。また、価格体系はあくまでプライシング戦略の表現方法です。
プライシングは、売上最大化や顧客数最大化などに最も効果的な手段です。自社のビジョンを考えた際、今何が必要なのかを適切に把握し、それに合わせた価格戦略を検討しましょう。
以下の記事を読めば、どんな価格戦略を実行すればいいかがわかると思います。それを踏まえて、価格戦略を策定し、この記事で解説した価格体系という表現方法を検討してみてください。驚くほど、数字に結びつくでしょう。
まとめ
WEBアンケートツールでは、月額料金で「機能数によって値段が変動する複数価格パッケージモデル」「ユーザーごとに料金が発生する従量課金制かつ機能数によって値段が変動する複数価格パッケージモデル」という2つの価格体系が設定されています。
さらに、無料でサービスを試用できる体系として、フリーミアム・無料トライアルが設定されています。
また、各料金体系に関しては下記のような設定が推奨されます。
- 月額料金は複数価格パッケージモデル
- フリーミアムは回答数やフォーム数の上限設けて設定
価格に対して、お悩みの事業者様は一度、プライスハックにお問い合わせください。

この記事の監修者
プライシングスタジオ株式会社CEO 高橋嘉尋
プライシングスタジオは、B2B向け価格改善クラウド「Pricing Sprint」の開発・提供や、様々な産業へのダイナミックプライシング受託開発・導入サポート事業を展開している。また大手飲食チェーン店をはじめとする様々なクライアントに対し、プライシングコンサルティングを実施している。