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PSM分析とは|最適価格を見つける調査方法と手順

2021/01/24 (更新日:2022/03/15)

PSM分析とはどのような分析手法なのでしょうか。この記事では、最適価格を見つける価格調査である、PSM分析について解説します。


プライシングスプリント

PSM分析(価格感応度分析)とは

PSM分析(価格感応度分析)とは、バリューベースの価格設定を実現するために、顧客の支払意欲を調査するために使われる手法です。1976年にオランダの経済学者VanWestendorpによって開発されたことから、PSM分析は「Van Westendorpモデル」と言われることもあります。

PSM分析を応用することで、商品・サービスがどの程度の価格なら最も顧客に受け入れられるかを把握でき、売り上げや顧客数を最大化できる価格を試算できます。

また私(高橋)が執筆したnoteでは、日本国内向けサービスの料金変更を行ったネットフリックス(Netflix)の事例を取り上げて解説しています。こちらも合わせて参考にしてみてください。

なぜ支払い意欲を調査すべきなのか

顧客に対して支払い意欲を調査することで、根拠をもって価格設定ができるようになります。

価格設定は、事業成功のために重要な要因ですが、多くの事業で価格設定の確信を持つことができません。いくらなら顧客が購買するかの予測ができず、見当による価格設定となってしまうためです。特に自社の製品が他社の製品と類似でなく革新的な価値を持つ製品であればあるほど、価格設定は困難になります。

PSM分析と他の調査手法との比較

支払意欲の調査で最も一般的な方法は、潜在的な購入者に、製品に支払う金額を聞くことです。これは直接質問法と呼ばれ、簡単に実行することができますが、いくつかの欠点があり支払意欲調査として不足です。

購買可能な金額は点ではなくレンジであり、単一な価格を聞くことでは勘案しきれません。

また、直接質問では、潜在的な購入者が実際の支払意欲よりも低い価格で回答が集まると言われています。これは、基本的に購入者が企業に対して、価格を下げるように交渉したい心理が働くためです。

PSM分析では、直接質問と異なり、間接的な質問を複数おこなうため、間接的に支払意欲を測定し、バイアスの少ないレンジを持った支払意欲を測定することができます。

PSM分析の方法・手順

一般的なPSM分析の手順は、次の2段階のステップでおこなわれます。

1.アンケート調査

2.可視化

ステップ1.アンケート調査

PSM分析では、アンケートを通じて、実際に顧客が製品・サービスに対して、どれほどの支払意欲を持っているのかを調べます。

PSM分析で実際に使用されるアンケート項目は次の4つです。

PSM分析のアンケート項目

  • その製品・サービスについて、あなたが高いと感じ始める金額はいくらくらいですか?
  • その製品・サービスについて、あなたが安いと感じ始める金額はいくらくらいですか?
  • その製品・サービスについて、あなたがこれ以上高いと検討に乗らない金額はいくらくらいですか?
  • その製品・サービスについて、あなたがこれ以上安いと品質や効果に不安を感じる金額はいくらくらいですか?

直接的に購入したい価格を尋ねるのではなく、製品・サービスの価格に対する顧客の感覚を把握します。

ステップ2.可視化

次に、価格調査の結果を集計し、以下のようにグラフに回答者を累積してプロットします。
PSM分析
X軸が価格を、Y軸が当てはまる顧客の割合をあらわします。

価格が上がると、「安すぎて品質が低い」「安く感じる」と思う顧客が減り、「高すぎて検討に乗らない」「高く感じる」と思う顧客が増えます。

価格設定の参考となる4つの交点がわかります。

・最適価格
最も価格拒否感がないと見られる価格

・妥協価格
高い・安いの評価が分かれる価格

・上限価格
これ以上高くなると、消費者の購入されなくなると見られる価格

・下限価格
これ以上安くなると、消費者が「品質が悪いのではないかと不安になる」と感じる価格さ

交点の価格を参考にすることで、価格設定に目安をつけることができます。

PSM分析の不足点

ここまで一般的なPSM分析について説明しましたが、実際の価格設定では、PSM分析だけだと不足な点もあります。

交点の取り扱い

PSM分析の交点はわかりやすい反面、正確性にかけるという欠点があります。実際には上限価格以上でも購入が検討に乗る人はいますし、同様に下限価格以下でも品質が悪いと思わない人が存在します。

最適価格に関しても、本来顧客が最大化する価格は安すぎて品質が低いと思う人と高すぎて検討に乗らないと思う人が最小となる価格で、必ずしも交点と一致しません。

PSMで収集したデータをプロットするだけでなく、集計して価格ごとの購買人数を推計した方が正確な結果となります。

Pricing Sprintとは?

プライシングスタジオでは、PSM分析をもとに価格戦略の策定を提供するサービス「Pricing Sprint」を提供しています。

Pricing Sprintでは、PSM分析で顧客の支払意欲を把握するだけでなく、支払意欲をもとに顧客数、売上のシミュレーションをおこなえます。価格決定で重要な価格戦略の策定や価格策定サイクルの定着も専属のコンサルタントが伴走しますので、価格に課題を抱える企業の皆様ごとに最適なサービスを提供します。

「Pricing Sprint」サービスページはこちら

まとめ

PSM分析は、製品・サービスの適正価格を導くために用いられる分析手法です。顧客のアンケートにもとづき適切な価格を導くため、顧客価値から価格を算出可能です。バリューベースの価格設定を実現したい事業者様は、まずはお気軽に、プライスハックにお問い合わせください。

プライスハック監修

執筆者

高橋 嘉尋

プライシングスタジオ株式会社

代表取締役社長

これまでリクルートをはじめとする大手企業から中小企業まで数十サービスの価格決定を支援。また、公的機関、学会、雑誌などへのプライシングに関する論文提出や講演会、寄稿などを通じ、プライシングに対するノウハウを積極的に発信。慶應義塾大学在学中に起業。

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BI(ビジネスインテリジェンス)ツール業界の料金体系比較まとめ調査・価格設定...

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この記事では、事業に適したプライシング戦略について解説します。 プライシング戦略として、値下げ戦略、値上げ戦略などの各論の戦略も重要ですが、この記事ではより包括的に事業に適した価格を決めるプライシング戦略についてご紹介します。 プライシング戦略とは?2 価格の3観点(3C)と事業特性に合わせたプライシング3 事業ステージに応じた価格戦略3.1 問題児:成長率高・シェア低3.2 花形:成長率高・シェア高3.3 金のなる木:成長率低・シェア高3.4 負け犬:成長率低・シェア低4 事業による価格の変更サイクル4.1 短期サイクルの価格変更4.2 長期サイクルの価格変更5 まとめ プライシング戦略とは? 事業にとっての価格と聞いて何を思いつくでしょうか? 「お客様からいただく対価」であったり、「マーケティングミックス(4P)の一つの重要な要素」であったり価格は様々な面で重要な要素ですが、私たちは価格を事業において最も重要な礎と考えています。 なぜなら、価格によって事業が収益化できるかが決まるからです。収益化できれば、より事業投資を加速させ、事業成長できますが、収益化の見込みがつかなければ投資ができず事業成長は鈍化していきます。 事業を通じて顧客へ価値提供を行う観点からも、事業に投資し、成長させることは必要不可欠であり、そのための収益化を決定づけるものこそが価格なのです。 そのため事業成長のためには、事業に合った適切な価格戦略が必要になります。 価格の3観点(3C)と事業特性に合わせたプライシング 事業に適した価格戦略を考えるために、まず価格決定で重要な3観点について説明します。 価格を決める際、考慮すべきことは、コスト(Cost)、競合(Competitor)、顧客(Customer)の3つの観点(3C)です。 コスト:販売するほど生まれるコストはいくらか、販売量によってコスト構造は変わるかを検討します。 競合:誰が競合なのか、競合はいくらで提供しているか、競合との価値の違いは何かを把握する必要があります。 顧客:顧客は誰か、顧客は自社の製品の何に価値を感じるか顧客セグメントによって支払意欲は変わるかを把握します。 どれか1つだけで価格を決めるわけでなく、3つの観点(3C)を考慮して複合的に価格決定することが理想的なプライシングになります。 一方、3観点のうち何を起点に考えるかに応じてプライシングの手法が変わります。 コスト⇒コストベースプライシング:コストを起点に一定の利益/利益率を乗せて価格設定する方法 競合⇒競合ベースプライシング:競合価格を起点に価格設定する方法 顧客⇒バリューベースプライシング:顧客の支払意欲を起点に価格設定する方法 顧客の購入起点で、売り手と買い手の関係は始まるので、一部の場合を除き顧客起点のバリュープライシングから始めることが、どのような事業においても有効となります。またバリューベースプライシングは他のプライシングと異なり、顧客の購入可否を予想できるため、理想的な状態での販売数、売上の推計を行うことができ、計画性をもった事業運営が可能になります。 では、バリューベースプライシングが有効でない一部の場合とはどのような時でしょうか、それは下記のようなケースです。 製品カテゴリに差別化要因がない 差別化要因のない製品カテゴリでは、廉価なものが顧客に選考されるため競合ベースの価格設定が有効となります。 商習慣により該当製品群の平均売価が顧客の知覚価値より高い コストベースの価格設定を業界全体で行っており*、実際の売価が顧客の知覚価値より高い場合(売価>知覚価値)は、バリューベースの価格設定は単価の引き下げを生み、売上を毀損することが考えられます。 *業界内で競争回避のために意思の連絡を行い価格設定を行うことは、独占禁止法の不当な取引制限で禁止されています。 上記の場合には、バリュープライシング以外が起点の観点となるため、自社の事業内容を3つの観点(3C)で整理し、自社の事業に合ったプライシングの注力観点を見定める必要があります。 バリューベースプライシングとは|顧客価値に基づいた価格設定・価格戦略をおすすめする理由 顧客の価値にもとづいて価格を設定する、バリューベースプライシングについて、定義・採用すべき理由・気をつける点・実行方法を解説します。…… 事業ステージに応じた価格戦略 注力すべきプライシング観点が把握できても、取り得る価格は複数存在します。売上/利益が最大化する価格、顧客が最も増える価格、もしくはブランド価値を高めるための価格という選択肢もあります。 現在の事業状態と事業目標に照らして合目的な価格設定を選択する必要があります。 ここでは事業ステージごとの価格の選択で最も基本的な売上/利益、顧客獲得のどちらを優先すべきかについてを、PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)に沿って検討する方法をご紹介します。 プロダクトポートフォリオマネジメントは、「市場成長性」と「市場における相対シェア」の2つを軸にした4象限に事業をプロットする手法です。 各象限で取りうる価格戦略を判断することができます。 問題児:成長率高・シェア低 自社の事業が成長率高・シェア低の問題児の場合、この事業は成長市場なのでシェアをより獲得していくべきステージです。この場合、価格設定は顧客最大となる価格をつける戦略が有効です。 花形:成長率高・シェア高 自社の事業が成長率高・シェア高の花形の場合、この事業は参入障壁を作るステージです。 この場合、取り得る価格は顧客最大価格・利益最大価格の2つが考えられます。 まず、顧客最大となる価格を設定し、顧客数を囲い込み販売数をあげることで製品一つあたりのコスト効率を高め参入障壁を築く戦略です。 もしくは利益最大価格をつけることで得た収益を、製品投資し差別化要因を強化して参入障壁を築く戦略もあり得ます。花形事業は、自社の事業戦略上どちらで参入障壁を作るかを決定し、顧客最大か利益最大かを選択することができます。 金のなる木:成長率低・シェア高 自社の事業が成長率低・シェア高の金のなる木の場合、この事業は収益回収のステージです。利益最大の価格設定を行い、他事業に投資するための資金回収を行う戦略が有効です。 負け犬:成長率低・シェア低 自社の事業が成長率低・シェア低の負け犬の場合、この事業は撤退・放置のステージです。 価格変更インパクトが価格変更のリスクとコストに見合わないため、価格は現状維持が推奨されますが、自社の別の製品に対してシェアの奪い合い(カニバリズム)が発生している場合には、価格変更を行い他事業への負の影響をなくすことが推奨されます。 このように事業ステージに合わせて、価格設定を行うことで事業戦略と合目的の価格設定を行うことができます。価格決定でもちいる顧客最大価格、売上/利益最大価格については、仮説から試算することもできますが、バリュープライシングで顧客調査を行い、テスト実施することでより根拠をもった意思決定を行うことができるようになります。 PSM分析とは|最適価格を見つける調査方法と手順 最適価格を見つける価格調査である、PSM分析について解説します。…… 事業による価格の変更サイクル 価格の変更サイクルは、日頃の値引き、値上げなどの短期サイクルのものと長期サイクルの基本価格の変更に分けられます。 短期サイクルの価格変更 短期サイクルの価格変更は、明示的には特に在庫がある業界で用いられます。在庫があまりそうな場合、値引きを行うなどが行われます。非明示的なものとしては、B2Bビジネスで顧客ごとに値引きを行う場合も、短期での価格変更と考えることができます。 どちらの場合も、値引き及び値上げのルールを作成しておき、ルールに沿った運用を行うことが大切です。在庫がある事業の短期の価格変更の運用を円滑に回すものとして価格監視ツールや、自動価格設定ツールや需要を予測して価格変更を自動で行うダイナミックプライシングがあるのでこういったものを利用することで設定されたルールを確実に遂行することができます。 長期サイクルの価格変更 長期サイクルの価格変更は、年間で1、2回の基本価格の見直しです。この際は、事業ステージの応じた価格戦略の選択を再度行います。事業ステージが変わらず現状価格維持が最も適している場合もありますが、定期的に支払意欲調査を行い、顧客最大価格、売上/利益最大価格に変化がないかを定点観測していくことで事業環境の変化から最適な価格戦略を実施できるようになり、価格がコントロールできるものになります。 まとめ この記事では、事業に適した価格戦略を行うための方法についてご案内しました。 まず、プライシングにおいて重要な3観点(3C)を踏まえた上で、自社の事業に合わせたプライングを選択することが大切です。次に事業ステージに合わせた価格戦略を選択し、価格の運用ルールを定め実行していくことが推奨されます。最後に定点的に支払意欲を観測していくことで、価格改定をサイクルさせコントロールできるものにする方法についてご紹介しました。 皆様の事業が価格によって、より加速することを願っております。価格についてのご相談はお気軽にプライスハックまでよろしくお願いします。

バリューベースプライシングとは|顧客価値に基づいた価格設定・価格戦略をおすす...

2021/01/25

顧客の価値にもとづいて価格を設定する、バリューベースプライシングについて、定義・採用すべき理由・気をつける点・実行方法を解説します。 バリューベースプライシングとは2 バリューベースプライシングをすべき企業3 バリューベースプライシングのを採用すべき理由3.1 商品・サービスに対しての正しい利益を得られる3.2 顧客価値起点の製品・サービスの改善3.3 効果的な価格戦略を構築できる4 バリューベースプライシングで気をつけるべき点4.1 専門的な知識と十分なデータが必要になる4.2 継続的な実行の必要性5 バリューベースプライシングの実行方法5.1 顧客セグメントを定義する5.2 顧客価値を仮定する5.3 顧客調査を実施する5.4 価格を設定する6 まとめ バリューベースプライシングとは バリューベースプライシングとは、顧客が商品・サービスに感じている価値に基づいて価格を設定することです。 バリューベースプライシングにより、商品・サービスの価格を原価や競合の価格にとらわれずに、値段を決められます。 バリューベースプライシングをすべき企業 顧客の購入起点で、売り手と買い手の関係は始まるので、一部の場合を除き顧客起点のバリュープライシングから始めることが、どのような事業においても有効です。 また、バリューベースプライシングは他のプライシングと異なり、調査を行うことで顧客の購入可否を予想できるため、理想的な状態での販売数、売上の推計をおこなうことができ、計画性をもった事業運営が可能になります。 一方、バリューベースプライシングが有効でない一部の場合とはどのような時でしょうか、それは下記のようなケースです。 ・製品カテゴリに差別化要因がない 差別化要因のない製品カテゴリでは、廉価なものが顧客に選考されるため競合ベースの価格設定が有効となります。 ・商習慣により該当製品群の平均売価が顧客の知覚価値より高い コストベースの価格設定を業界全体で行っており*、実際の売価が顧客の知覚価値より高い場合(売価>知覚価値)は、バリューベースの価格設定は単価の引き下げを生み、売上を毀損することが考えられます。 *業界内で「競争回避のための、意思の連絡」を行い価格設定を行うことは、独占禁止法の不当な取引制限で禁止されています。 バリューベースプライシングのを採用すべき理由 バリューベースプライシングの採用すべき理由は次の3点があげられます。 商品・サービスに対しての正しい利益を得られる バリューベースプライシングでは、自社の顧客の支払意欲に基づいた価格設定を行うため、顧客にとって高すぎて検討に乗らない価格を設定することや、顧客にとって安すぎて品質が低いと感じる価格が設定されることが減り、商品・サービスに対しての適切な対価を得られるようになります。 また、商品・サービスの開発・改善を繰り替えし、顧客が感じている価値が上昇した場合、それに応じた値上げも可能です。 例として東京ディズニーランドは開園以来、顧客の価格に対する感度を参考に10回以上の価格改定を行っていますが、顧客価値が向上しているため値上げが可能になっている考えられます。 顧客価値起点の製品・サービスの改善 バリューベースプライシングは価格に顧客価値という観点が入るため、顧客価値を満たす製品・サービス開発をおこなえます。 顧客価値のある製品・サービス特性を把握することで、より強みを強化する製品・サービス改善が可能になるだけでなく、バリュープライシングの調査で明らかになった顧客の支払意欲と現在の製品にギャップがある場合においても、それを埋めるためのサービス改善を行うことが可能になります。 結果として顧客満足度をあげることができ、長期的な顧客との関係性を作ることが可能です。 効果的な価格戦略を構築できる バリューベースプライシングの最大の利点は、顧客の支払意欲の把握により、価格変更による顧客数の変化を推定できることになります。 価格変更による顧客数の変化を推定することで、事業戦略上必要な顧客の離脱を起こす価格改定を避けることができ、戦略的な価格戦略を実行できます。 バリューベースプライシングで気をつけるべき点 バリューベースプライシングは、顧客の感じる価値に基づいて価格設定がおこなえますが、実行フェイズにおいては2点の注意が必要になります。 専門的な知識と十分なデータが必要になる バリューベースプライシングを実際におこなうためには、それに対応した専門的な知識と十分なデータが必要になります。特に、顧客の価値を価格として表すために、顧客調査を行うには価格と調査に対する専門性と時間を要します。 このことから、多くの企業は原価に基づいた価格設定や競合他社ベースの価格設定を採択しているのが現状です。 PSM分析とは|最適価格を見つける調査方法と手順 最適価格を見つける価格調査である、PSM分析について解説します。…… 継続的な実行の必要性 バリューベースプライシングによる価格設定は、顧客が感じている価値を価格として反映させたものになります。事業活動による改善、ターゲット・市場の変化で、顧客が感じる価値は変動します。 そのため、1度だけ設定したら終わりでなく、継続的に顧客の価値を調査し価格設定をし続けることで、継続的に顧客価値を反映した価格設定が重要になります。 バリューベースプライシングの実行方法 バリューベースプライシングは、価値を勘案して価格設定することですが、より確度の高い事業運営を行うために、顧客調査を行うバリュープライシングの実行方法をご紹介します。 顧客セグメントを定義する 製品・サービスに感じる価値は、顧客セグメントごとに異なります。 顧客調査を実行する前段階として自社の製品・サービスを利用する顧客セグメントを仮定することが必要です。 顧客価値を仮定する 自社の製品・サービスに対して、顧客セグメントごとに価値を感じているであろうポイントを仮定します。 調査の前段階として価値を仮定することで、顧客調査の段階で価値と支払意欲の関係性を把握することができるようになります。 顧客調査を実施する 顧客セグメントとセグメントごとの価値を仮定できたら、PSM分析などの支払意欲を調査する手法を用いて顧客調査を実施します。 調査段階では、誰に何を調査するかの調査設計が必要になります。 他の調査と比較してバリューベースプライシングの調査の特徴として、価値を定量化するために価値を想定できる状態の対象に調査をおこなう点があげられます。 自社の顧客に対して調査をおこなうか、自社製品・サービスを調査の前段階として伝えるなどの工夫が必要です。 価格を設定する 顧客セグメントに対して得られた支払意欲のデータをもとに価格を設定します。 顧客調査による支払意欲の把握により、価格変更によって生まれる顧客増減、売上増減を推計できるため、事業目的に合わせて顧客最大化、売上最大化の価格を選択します。 ここで、適切な調査が実施できている場合は、価格変更によりどういった属性の顧客が離脱するかもしくは増えるかといったこともわかるため、事業戦略と相反していないかの確認もここでおこない、事業戦略に適した価格設定を決定します。 事業戦略に適した価格設定については、こちらの記事もお読みください。 プライシング戦略とは?事業に適した価格設定の基本 価格戦略(プライシング)の重要性・様々な価格戦略について解説します。商品を最適な価格に設定することは、商品の利益を上げるための有効な手段です。…… SaaSプライシング戦略|SaaS事業に適した価格戦略 SaaS業界でプライシングが注目されているわけ 近年、SaaS業界におけるプライシングに対する注目度は、他の業界と比べ異常なほど高いです。理由は簡単で、海外VCを中心にプライシングの重要性、その効果…… まとめ バリューベースプライシングは、顧客の価値に基づいて価格を設定することです。 顧客価値に応じて価格を設定することは、よりよいサービス改善や効果的な価格戦略に繋がります。 バリューベースプライシングを行なった価格戦略が自社の商品・サービスに適しているか相談したい事業者様は、一度プライスハックにお問い合わせください。