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2020.12.30(更新日:2023.07.13)

SaaS関連用語まとめ|LTV・MRR・ACV・WTPなど

SaaS関連用語まとめ|LTV・MRR・ACV・WTPなど
SaaS関連用語まとめ|LTV・MRR・ACV・WTPなど
SaaS・サブスク
#SaaS・サブスク
#価格戦略

SaaSには様々な用語がありますが、似ているものが多く理解しにくいのではないでしょうか。そのため、この記事ではSaaSで代用的な用語を紹介します。

LTV(顧客生涯価値)

LTV(顧客生涯価値、Life Time Value)とは、顧客が商品・サービスを利用し続ける中で、企業に支払う総額です。業界によって、LTVを売上とみなすか、利益とみなすかで、考え方が変わります。

LTVを理解することで、顧客獲得のために、どのくらいマーケティング費用をかけると利益が出るのかを把握することができます。

LTV(顧客生涯価値)の計算方法

LTV(顧客生涯価値)の計算方法は売上ベースか利益ベースかによって変わってきます。

売上ベースの場合

LTV(顧客生涯価値)=顧客の平均購入単価×平均購入回数(購入期間)

利益ベースの場合

LTV(顧客生涯価値)=ARPU(顧客あたりの平均月間収益)×粗利率×解約率

CAC(顧客獲得単価)

CAC(顧客獲得単価、Customer Acquisition Cost)とは、1顧客を獲得するために必要な活動の総コストです。

仮に多くの人にサービスが利用されていたとしてもCACが高いと利益があまり出ません。CACを理解しておくことはビジネスの将来性を測るためにもとても重要です。

CAC(顧客獲得単価)の計算方法

CACは次のように計算します。

CAC(顧客獲得単価)=マーケティング費用・営業費などを含む総コスト÷獲得顧客数

MRR(月間経常収益)

MRR(月間経常収益、Monthly Recurring Revenue)とは、企業が毎月繰り返し得られる収益(売上)を指します。

MRRを算出すると提供するサービスの成長度などの状態がわかるため、目標設定や戦略を考えるのに役立ちます。

MRR(月間経常収益)の計算方法

MRRは次のように計算します。

MRR (月間経常収益)= 提供している月額料金プラン×顧客数

プランが分かれている場合はそれぞれ計算し合計します。

ARR(年間経常収益)

ARR(年間経常収益、Annual Recurring Revenue)とは、年間の定額収益を指します。

ARR(年間経常収益)を理解しておくと一年単位の事業の評価ができるため、長期的な計画を立てることができます。ARRの把握に加えてMRR(月間経常収益)も一緒に把握しておくことが大切です。

ARR(年間経常収益)の計算方法

ARRは次のように計算します。

ARR(年間経常収益)=提供している月額料金プラン×顧客数×12

ACV(年間契約金額)

ACV(年間契約金額、Annual Contract Value)とは、顧客との契約から得られる1年あたりの収益を指します。

ACVを理解しておくことで企業の契約状況を把握することができます。

ACV(年間契約金額)の計算方法

ACVは次のように計算します。

ACV=月額料金×利用期間n(1ヶ月≦n≦12ヶ月)+オプション料金(初期費用など)

TCV(合計契約金額)

TCV(合計契約金額、Total Contract Value)とは、契約中の全期間に支払われる合計額を指します。

TCVは予測ではなく実際の契約から算出されるため、LTV(顧客生涯価値)よりも正確な収益の予測ができます。一方、契約更新が頻繁な場合は、契約期間が反映しにくく活用が難しいです。

TCV(合計契約金額)の計算方法

TCVは次のように計算します。

TCV=(毎月の経常収益×契約期間)+そのほか契約期間無いの料金(初期費用、オプション料金など)

WTP(支払意思額)

WTP(支払意思額)とは、「Willingness to Pay」の略で、顧客が商品・サービスに対して支払いたいと思う最大の金額のことを指します。

価格設定をする際にWTPを理解しておくことはとても重要です。

価格感応度

価格感応度は、「Price Sensitivity」の日本語訳であり、顧客の購買行動に対して価格がどのように影響しているかを数値化する尺度です。

顧客の支払意欲を明確にし、サービスの価値を定量的に表すことができるため、価格設定に大きく役立てることができます。

まとめ

今回はSaaS関連の用語についてまとめました。これらの用語は、理解しておくことで事業の成長に役立てることができます。

価格・プライシングに関するお悩みがある事業者様は、一度プライシングスタジオにお問い合わせください。

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Yoshihiro Takahashi

高橋 嘉尋

プライシングスタジオ株式会社

代表取締役CEO

プライシングスタジオ株式会社代表取締役 CEO。2019年、慶應義塾大学総合政策学部在学中に価格1%が企業の営業利益を約20%の改善につながるということを知り、その影響力に魅力を感じ、当社を設立。プライシングスタジオは設立以来、30以上の業界、100以上のサービスの値付けを支援している。著書に「値決めの教科書 勘と経験に頼らないプライシングの新常識」(日経BP)。「日経トップリーダー・ビジネス」にて「値決めの科学」、「ダイヤモンドオンライン」にて「価格戦略のプロが見た「あの値付け」」を連載中。「日経COMEMO」キーオピニオンリーダー。そのほか、テレビ東京「WBS(ワールドビジネスサテライト)」、ABEMA「ABEMA Prime」、NewsPicks「メイクマネー」など多数メディアに出演。2023年Forbesによる「アジアを代表する30才未満の30人」に部門で選出される。

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LTV(顧客生涯価値、Life Time Value)とは、顧客が商品・サービスを利用し続ける中で、企業に支払う総額です。業界によって、LTVを売上とみなすか、利益とみなすかで、考え方が変わります。

LTVを理解することで、顧客獲得のために、どのくらいマーケティング費用をかけると利益が出るのかを把握することができます。

LTV(顧客生涯価値)の計算方法

LTV(顧客生涯価値)の計算方法は売上ベースか利益ベースかによって変わってきます。

売上ベースの場合

LTV(顧客生涯価値)=顧客の平均購入単価×平均購入回数(購入期間)

利益ベースの場合

LTV(顧客生涯価値)=ARPU(顧客あたりの平均月間収益)×粗利率×解約率

CAC(顧客獲得単価)

CAC(顧客獲得単価、Customer Acquisition Cost)とは、1顧客を獲得するために必要な活動の総コストです。

仮に多くの人にサービスが利用されていたとしてもCACが高いと利益があまり出ません。CACを理解しておくことはビジネスの将来性を測るためにもとても重要です。

CAC(顧客獲得単価)の計算方法

CACは次のように計算します。

CAC(顧客獲得単価)=マーケティング費用・営業費などを含む総コスト÷獲得顧客数

MRR(月間経常収益)

MRR(月間経常収益、Monthly Recurring Revenue)とは、企業が毎月繰り返し得られる収益(売上)を指します。

MRRを算出すると提供するサービスの成長度などの状態がわかるため、目標設定や戦略を考えるのに役立ちます。

MRR(月間経常収益)の計算方法

MRRは次のように計算します。

MRR (月間経常収益)= 提供している月額料金プラン×顧客数

プランが分かれている場合はそれぞれ計算し合計します。

ARR(年間経常収益)

ARR(年間経常収益、Annual Recurring Revenue)とは、年間の定額収益を指します。

ARR(年間経常収益)を理解しておくと一年単位の事業の評価ができるため、長期的な計画を立てることができます。ARRの把握に加えてMRR(月間経常収益)も一緒に把握しておくことが大切です。

ARR(年間経常収益)の計算方法

ARRは次のように計算します。

ARR(年間経常収益)=提供している月額料金プラン×顧客数×12

ACV(年間契約金額)

ACV(年間契約金額、Annual Contract Value)とは、顧客との契約から得られる1年あたりの収益を指します。

ACVを理解しておくことで企業の契約状況を把握することができます。

ACV(年間契約金額)の計算方法

ACVは次のように計算します。

ACV=月額料金×利用期間n(1ヶ月≦n≦12ヶ月)+オプション料金(初期費用など)

TCV(合計契約金額)

TCV(合計契約金額、Total Contract Value)とは、契約中の全期間に支払われる合計額を指します。

TCVは予測ではなく実際の契約から算出されるため、LTV(顧客生涯価値)よりも正確な収益の予測ができます。一方、契約更新が頻繁な場合は、契約期間が反映しにくく活用が難しいです。

TCV(合計契約金額)の計算方法

TCVは次のように計算します。

TCV=(毎月の経常収益×契約期間)+そのほか契約期間無いの料金(初期費用、オプション料金など)

WTP(支払意思額)

WTP(支払意思額)とは、「Willingness to Pay」の略で、顧客が商品・サービスに対して支払いたいと思う最大の金額のことを指します。

価格設定をする際にWTPを理解しておくことはとても重要です。

価格感応度

価格感応度は、「Price Sensitivity」の日本語訳であり、顧客の購買行動に対して価格がどのように影響しているかを数値化する尺度です。

顧客の支払意欲を明確にし、サービスの価値を定量的に表すことができるため、価格設定に大きく役立てることができます。

まとめ

今回はSaaS関連の用語についてまとめました。これらの用語は、理解しておくことで事業の成長に役立てることができます。

価格・プライシングに関するお悩みがある事業者様は、一度プライシングスタジオにお問い合わせください。

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Yoshihiro Takahashi

高橋 嘉尋

プライシングスタジオ株式会社

代表取締役CEO

プライシングスタジオ株式会社代表取締役 CEO。2019年、慶應義塾大学総合政策学部在学中に価格1%が企業の営業利益を約20%の改善につながるということを知り、その影響力に魅力を感じ、当社を設立。プライシングスタジオは設立以来、30以上の業界、100以上のサービスの値付けを支援している。著書に「値決めの教科書 勘と経験に頼らないプライシングの新常識」(日経BP)。「日経トップリーダー・ビジネス」にて「値決めの科学」、「ダイヤモンドオンライン」にて「価格戦略のプロが見た「あの値付け」」を連載中。「日経COMEMO」キーオピニオンリーダー。そのほか、テレビ東京「WBS(ワールドビジネスサテライト)」、ABEMA「ABEMA Prime」、NewsPicks「メイクマネー」など多数メディアに出演。2023年Forbesによる「アジアを代表する30才未満の30人」に部門で選出される。

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